ノンブルノート「N」とは

ノンブルノート「N」

ノンブルノート「N」は、クラウドファンディングで686名の方のご支援により製品化が実現した、ノンブル(ページ数)が印刷されたノートです。高品質の手帳専用用紙を使用し、開きの良いコデックス装で仕上げました。

 

その他にも、表紙と裏表紙の色が異なるバイカラー仕様など、今までにはなかった手帳好きのみなさんのこだわりがいっぱい詰まっています。(監修:手帳社中の宮崎じゅん氏)よろしければ以下の開発ストーリーもご覧ください。

手帳を自由にカスタマイズするための「ちょうどいい」ノートが欲しい!

突然ですが、箇条書き手帳術という言葉をご存知でしょうか?

これまでにいろんなビジネスの達人たちが、いろんな方法でアプローチしてきた手帳術ですが、ここ数年で世界的なムーブメントとなっているバレットジャーナルなどにより、かなり完成形に近づいてきている雰囲気を感じます。

昨今の文具業界における、最重要キーワードのひとつと言っても過言ではないでしょう。

簡単に説明しますと、これまでの既製品のような、「日付の入った手帳」ではなく、普通のノートを自分が最も使いやすいように手帳化していく手法です。

仕事はもちろん、プライベートの事柄も、ちょっとした思いつきもすべて箇条書きにして管理、未来の目標に向かってコントロールしていきます。

非常にシンプルで、誰でもできる上、お好きな方はモチベーションが上がるようにデコレーションしたりして、それぞれのやり方で楽しめるのが特長です。

手帳が毎年定まらない方に

手帳難民という言葉がありますね。毎年手帳を変えながら、自分にベストなものを探しているのだけれど、どうしてもしっくりくるものと出会えず、どこかモヤモヤしながら過ごしている人のことです。

実はこういう方は、かなり多いと思われます。でも、考えてみれば当たり前のことなんですね。人それぞれ、仕事も違えばプライベートの過ごし方も違う。なのに、パターンが決まった型の手帳の枠でどうぞ、というのはそもそも無理な話なのです。

しかし箇条書き系の手帳術は、決まったテンプレートではなく、自分の好きなように、自由に内容を構成していくノート術です。確かに自分で枠を作っていくのですから、慣れるまでは多少の手間と工夫は必要ですが、クリエイティブ思考のあなたでしたら、きっとそれ以上の成果と、ノーストレスな手帳環境を手に入れることができるでしょう。

日付けが入った手帳と違い、まっさらなノートを使用しますから、1月はじまりとか3月はじまりとか気にすることなく、決めたその日からスタートできるのも魅力です。

ノンブル入りノートとは

このように、自由度が高い箇条書き系の手帳術ですが、実はひとつだけ「こういうノートなら非常に便利」という条件があります。それは、ノートにページ番号が振ってあること。印刷製本業界では「ノンブル」(フランス語で「ナンバー」の意味から)入りといいます。

ノンブル

つまり、自分の好みに従って自由に手帳を作っていくため、どこに何を書いたか、管理する必要があるのですね。ですから、最初の何ページかを目次にあてるというのが、こうした手帳術の考え方の主流となっています。

もちろん、自分でページ数を書き込んでもいいのですが、全ページとなると大変ですし、最初から活字で印刷してあるというのは、やはり気分が盛り上がるものです。

うーん、なるほど。実はわたくしも、こうした手帳術の書籍を何冊も読みまして、やってみようと思い立ったひとりです。恥ずかしながら、文具関係の仕事をしているのに、ずっと手帳に無頓着。いつもテキトーにスケジュールとToDoを書き込むばかりで、それ以上の仕事をしない手帳の使い方だったのです。

ノンブルの入ったノートを選ぶ

というわけで、自分用のノンブル入りのノート選びを始めました。売り場を回って調べたところ、今後もっと増えてくるとは思いますが、まだ市場には数種類という感じでした。

そして、そのほとんどが海外製で、立派なハードカバー製のもの。当然、価格もなかなかのものです。輸入品ですので仕方ありませんが、もうちょっと手頃な価格のものがあれば、多くの方にとってハードルが下がるのではないかという印象を持ちました。

外観についても、もっと一般的なノート寄りの、カジュアルなものがあればいいのに、と思いました。

それが、クラウドファンディングのプロジェクトで箇条書き手帳術に最適なノートを作ろうと思ったきっかけです。

思い立ったらなんとやらで、知り合いのノートメーカーさんに「こういうものが作りたいのですが。」と聞いてみました。すると意外にも、「それ、うちの設備だとちょっとできないんですよ。」という答えが。

「全ページ同じ内容のノートなら問題ないんですけど、ノンブル入りってのは、書籍と同じ仕組みだから、一般的なノート工場の設備では難しいんです。」

そうだったのか。ということは、どこに相談すればよいのか?

「手帳屋さんですよ。手帳の製本を手掛けている工場さんならやってくれるはず。」

なるほど!というわけで、文具の朝活で顔見知りだった、蔵前の菁文堂さんに相談をしました。

製本と手帳のプロ

菁文堂は創業100年を超える老舗の製本メーカーさんで、手帳のOEMを幅広く手掛けている企業です。あなたの使っている手帳も、もしかすると菁文堂製かもしれませんよ。

菁文堂工場

年季の入った製本機械がたくさんある工場は越谷にあります。腕のいいベテランの職人さんもたくさんいらっしゃいます。

企画をお話しすると、

「できますよ。ぜひやりましょう!」

あっさり即答でした。かっこいい。懐が深くて頼りになります。

さて、元になるアイデアと、それを作ってもらえる工場さんは揃った。あとは、わたくしに欠けている手帳への知見です。細かな仕様は、手帳を使い込んで、知り尽くしているユーザーでないと導き出せません。手帳ユーザー代表みたいな人、いないかな?

手帳のご意見番

パッと思い浮かんだのは、ただひとり。手帳術の本にいつも出ていらっしゃるあの人です。

宮崎じゅんさん

手帳社中というユニットで手帳関連のイベントをしたり、製本やノート作りのワークショップをバリバリやられている、宮崎じゅんさん。手帳のプロジェクトにおいて、これ以上の参謀適任者はいませんね。

でも、やってくださるかな?じゅんさん、いつも週末はワークショップで忙しそうだし、ものづくりって細かくて面倒な作業や打ち合わせも多いですし。

ちょっと遠慮がちにお話したところ、、、

「いいよー。」

ま、またしても、拍子抜けするほどあっさりとOKをいただいてしまいました。まことにありがたいです。

ということで、菁文堂さん、宮崎じゅんさん、そして弊社、株式会社ノウトのアートディレクターおおきひろみというメンバーで、今回の「新しい文具製作委員会」プロジェクトを進めていくことになりました。アラフィフ4人の挑戦です。

ノートの外装を決める

立派なハードカバーじゃなくて、もうちょっとカジュアルなノートにしたい、でも安っぽくなっては元も子もないということで、表紙の紙は、海外製のちょっと良いファンシーペーパーを採用することにしました。もちろんそのままでは耐久性などの問題が出てきますので、溶剤を染み込ませてコーティングするニス加工をします。

そして表紙と裏表紙は、異なる色、つまりバイカラー(ツートン)に。後で書きますが、これはコデックス装という仕様ならではの、ハードカバー製本では不可能な技ですね。そしてこの表紙の発色がなかなかいい感じでして、せっかくなら、1冊で2度おいしいのがいいねということで、このアイデアが出ました。

そうなると、裏表の配色の問題が出てきます。問題といっても楽しい問題でして、どの配色を採用して、どれを削ろうかという悩みです。しかしクラウドファンディングでは、考えた配色はすべて採用!という思い切った企画をご提案しました。その数、なんと14種類です。

4つのテーマに基づいた14の配色でクラウドファンディングはスタート

ノンブルノート「N」クラウドファンディング

>>創業109年の製本工場が作る箇条書き手帳術に最適なコデックス装ノンブルノート

(クラウドファンディング「Makuake」にて実行)

Makuakeのサイトをご覧いただくとわかりますが、どれもなかなか良い色ばかり。しかし一般発売でこの色数を全部発売するのはちょっと無理です。普通は5~6色ではないでしょうか。新製品で、売れるかどうかわからない色を在庫するなんて、正直言ってベンチャーメーカーでは難しいです。

でも、このプロジェクトの支援者様には、存分に選ぶ楽しみを味わっていただきたい。ということで、菁文堂さんに泣いていただき、14配色のうち、例えばある色に1冊しか注文が入らなくても、きっちり製本してお届けすることになりました。

第一回販売カラーの10色

その後、一般発売では以下の10色に絞りました。14色、実はあまり極端な差がつくことなく、まんべんなく票をいただいたのですが、心を鬼にして、上位10色を選びました。

(01)オレンジ×ロイヤルブルー


JAN:4589874350139
品番:NN-01
色名:オレンジ×ロイヤルブルー

(02)イエロー×スカイブルー


JAN:4589874350146
品番:NN-02
色名:イエロー×スカイブルー

(03)ホットピンク×ピーコックグリーン


JAN:4589874350153
品番:NN-03
色名:ホットピンク×ピーコックグリーン

(04)ピーコックグリーン×ロイヤルブルー


JAN:4589874350160
品番:NN-04
色名:ピーコックグリーン×ロイヤルブルー

(05)キャンディピンク×チョコレート


JAN:4589874350177
品番:NN-05
色名:キャンディピンク×チョコレート

(06)ミントグリーン×チョコレート


JAN:4589874350184
品番:NN-06
色名:ミントグリーン×チョコレート

(07)ターコイズ×ダークブラウン


JAN:4589874350191
品番:NN-07
色名:ターコイズ×ダークブラウン

(08)レッド×ブラック


JAN:4589874350207
品番:NN-08
色名:レッド×ブラック

(09)クロムイエロー×フォレストグリーン


JAN:4589874350214
品番:NN-09
色名:クロムイエロー×フォレストグリーン

(14)ダークグレー×ブラック


JAN:4589874350221
品番:NN-14
色名:ダークグレー×ブラック

以上の10色をファーストロットのラインナップといたしまして、今後は人気のない色は削りつつ、新しい色を足していくという方法で、いつもフレッシュに感じていただけるように継続していきたいと考えております。

第二刷販売カラーの新色2色

クラウドファンディングの支援者様にもご参加いただき開催しました、公開選色会議を通して決めた色です。落ち着いた「和」のカラーといたしました。 新色の登場にともない、クロムイエロー×フォレストグリーンが廃番となります。(在庫限りで終了)

(15)草餅×小豆

ノンブルノート新色

 JAN:4589874350306
品番:NN-15
色名:草餅×小豆(くさもち・あずき)

(16)濃藍×翡翠

 JAN:4589874350313
品番:NN-16
色名:濃藍×翡翠(のうらん・ひすい)(こいあい・かわせみ)

製本方法

製本の仕上げは、流行りのコデックス装にいたします。これは、糸綴じの背中を丸見えのまま仕立てる方法で、製本テープを外側に巻かないためノートの開きが抜群に良くなります。

コデックス装

180度きれいに開くこの仕様は、そのまま書きやすさに直結します。糸綴じ製本100年の技をご堪能いただければと思います。

開きが抜群

製本する際の目印である、背標や背丁も透けて見えておりますが、これもコデックス装の味としてご理解ください。

ノートの中身は菁文堂手帳用紙

外装をこだわりまくったからには、シンプルとは言いながら、中身もじっくり決めていきました。

まず、本文の用紙ですね。そもそも、手帳用の紙として最も大事なことは何だろう?

そう、きっと薄いことですよね。手帳というくらいですから、コンパクトであることがその定義です。そのためには、紙は薄くないと。しかし、紙は薄いとインクが滲んで裏抜けしてしまいます。

そこで菁文堂さんなのです。

手帳メーカーとしてこの100年、手帳に関するあらゆる問題に向き合ってきました。その中で培われたノウハウを結集して、実は専用の手帳用紙を製紙工場で別注特漉きして持っています。

その名も、菁文堂手帳用紙。

これがすごいのです。薄いのに密度がしっかりしていて、(上質紙ベースなので)つるつるすべすべで書きやすく、万年筆で書いてもほとんど裏抜けしません。触ると不思議なしっとり感もあり、魅力的な紙です。店頭で試し書きしていただいたお客様の多くが、そのままお買い求めになります。

この紙でしたら、ノートもページ数が多いわりにはコンパクトに作れます。結果、189ページのノートで9mmの薄さとなりました。

そして!そこに載せる罫線にもこだわりました。

標準的な5mm方眼ではありますが、筆記の邪魔にならないような色ということで、絶妙な濃度のグレージュ(グレーとベージュの中間色)を特色で練りました。また、実線でなく、点線(破線)にすることと、一番外側の線はあえて引かないことで、使う方の自由度が高くなるようにしました。

こうして、基本性能はしっかりしていながら、究極にシンプルで、使う人の好みでどんな風にもカスタマイズできるノートを設計いたしました。

ズルいノート

このように、基本性能はしっかりしていながら、究極にシンプルで、使う人の好みでどんな風にもカスタマイズできるノートを設計いたしました。

その結果、これまでのノートのいいところばかりを集めた、「ズルいノート」が完成しました。いいところ取りして、ごめんなさい。

ノンブルノート「N」の仕様

■サイズ:天地210㎜×左右148㎜(厚みはおよそ9㎜)

■本文:菁文堂手帳用紙
・189頁
・オフセット特1色印刷

■見返し:タントセレクト TS-5

■表紙:カラープラン‐FS
・OPニス加工
・シルクスクリーン(ロゴマーク印刷)

■製本:糸綴り先背巻き式
・小口白
・カド丸

■定価:1,500円(+税)

※もちろん国内製造。誇りと伝統の「JAPAN MADE」です。

お問い合わせなど

当商品に関する情報は以下に掲載しております。

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